前回は、「なぜ、手の使い方で歩き方が変わるのか」を解説いたしました。
前回の内容『歩行の「量」と「質」について(その5) ~ポイントは、手の使い方~』はこちらからどうぞ
手の使い方(向きと形)
- 手の向き:手のひらを前(進行方向)に向ける。
- 手の形:薬指~小指を軽く握る。(親指~中指はあまり握らない)
その後、「実践しているけれど中々いいよ!腹が凹んできたよ!」という喜びの声もお寄せいただきました。
手の使い方を工夫すると弛んでいた体幹筋が働き始め、それだけでもお腹周りがシュッとします。
また、足など末端部の努力感が減り「歩くとすぐに疲れる、足が痛くなる」ということも改善されるため、自然とたくさん歩けるようになり、ダブルで腹凹み効果が出たのではないでしょうか。
さて、実践されている方は既にその恩恵を感じ始めている「手の向き、手の形」ですが、中にはまだ歩行改善の第一歩を踏み出せていない方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は論より証拠ということで、手の使い方で「歩行」の一歩手前の「立つ」が変わることを実感していただきたいと思います。お付き合いください。
【注意】
つま先立ちをしますので、心配な方は、ふらっとした時につかまれる壁際や机のそばでお試しいただくと安全だと思います。
- 手順A
- リラックスして立ちます。足の間隔は肩幅より少し狭いくらい。
- 両腕はぶらりと体側に下ろします。
- 両手の薬指と小指だけを握ります。手のひらが少し前に向きます。
- つま先立ちします。可能な限り踵を高く上げます。バレリーナになった気持ちで。
- 目視で、ご自身の踵がどれだけ地面から離れたかを確認します。
- 手順B
- リラックスして立ちます。足の間隔は肩幅より少し狭いくらい。
- 両腕はぶらりと体側に下ろします。
- 両手の親指、人差し指、中指だけを握ります。手の甲が少し前に向きます。
- つま先立ちします。可能な限り踵を高く上げます。バレリーナになった気持ちで。
- 目視で、ご自身の踵がどれだけ地面から離れたかを確認します。
手順AとBで変わっているのは第3工程の手の形と向きだけです。
どちらが「楽に」「高く」踵を上げてつま先立ちが出来たでしょうか?
はい、「A」ですね。
中には「わからない、同じ」という方もいらっしゃるかもしれませんが、「B」という方はほとんどいないのではないでしょうか?
「A」で立ちやすくなる仕組み、「B」で立ちにくくなる仕組みについては、次回解説をしていきます。
今回は、実感として手の向き、手の形が「立つ」という姿勢、動作に影響を与えているということを感じて頂ければ嬉しいです。
この「立ちやすくなる」ということが歩きにどう影響するのかについても考えていきたいと思います。
お楽しみに。
(担当 野澤)
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