東京都立大塚病院 耳鼻咽喉科 医長 井出 里香先生
従来の歩行解析は測定機器の設置や解析方法などで制限があり、野外での測定には適さないものもあるが、本機器は装着が簡便で短時間に測定できるため、登山などアウトドアでの歩行バランスの評価も可能になった。
- 使用製品
- 体幹2点歩行動揺計「THE WALKING」コメント版 MVP-WS2-EIC
- 使用目的
- 登山において転倒、滑落による山岳遭難事故は多い。高所(低圧低酸素環境)登山での平衡機能の評価するため、本機器を使用して富士登山における動的歩行バランスの評価と急性高山病との関連性ついて検討した。
- 使用シーン
- 富士山5合目→富士山山頂到着時→富士山頂滞在翌日→富士山5合目→平地 という順番で計測。
- 使用した効果
- 上半身(胸椎)、下半身(仙骨)の動揺軌跡がリアルタイムで表示され、両者を繋いだ軌跡の表示により接地の瞬間がわかり、重心の安定性も評価できる。歩行パターンを個別に評価できるため、転倒の防止策や疲れにくい歩行を身に着けるためのツールとしても応用できる。